ホーム > りそな銀行のカードローンページに学ぶ金融商品ページの基本

りそな銀行のカードローンページに学ぶ金融商品ページの基本

みなさん、こんにちは。メンバーズルーツの三角です。
普段は地方銀行や地方中堅企業におけるWebサイトを活用したデジタルマーケティングをご支援しています。

私自身は大手銀行Webサイトの運用・改善を経験したこともあり、そこで得た知見を活かして地方銀行のWebサイトを改善しています。
地方銀行のWebサイトを改善するにあたり、大手銀行と地方銀行のWebサイトを横並びで比較していると、各商品・サービスのページ毎に多くの地方銀行に共通して提言できる改善ポイントが浮き彫りなりました。
そこでこの記事では大手銀行のWebサイトを参考に、地方銀行にどんなエッセンスを取り入れられるのかを金融商品ページ別に紹介していきます。

今回は、大手銀行であるりそな銀行のカードローンページを題材に、金融商品ページの基本について解説します。
Webサイト改善のファーストステップとしてご参考にしていただければ幸いです。

商品ページの構成

今回の題材であるりそな銀行カードローンページを何も意識せずに読み進めると、りそなカードローンの利便性訴求、申込フロー、商品概要など、一見どの地銀のカードローンページにもあるような要素が並んでいるため、この時点でどこが良いのかを判断するのはなかなか難しいと思います。
そこで、ページ構成を整理して一般的な地銀のカードローンページと比較してみます。

こうしてページ構成を項目として並べるだけでも、診断コンテンツや課題の提起・煽り、強み・お得感訴求など、足りていない部分が明確になり学びのポイントが幾つか浮かび上がります。
一般的な地銀カードローンページでも、今すぐにでも商品サービスを取引したい”今すぐ客”だけに情報を伝えるという役割であれば十分ですが、よりパイが大きい“そのうち客”“お悩み客”を招きたいのであれば、りそなのように商品の魅力や必要性を感じてもらう訴求が欠かせないと思います。

そうは言っても、診断コンテンツやお得感訴求は商品そのものに関わる点も多く難易度が高いので、中でも特に地銀のローンページにエッセンスとして取り入れやすい「課題の提起・煽り」について解説します。

ユーザーの課題を提起し、煽る

りそなのページでは「お金の保険」という捉え方でカードローンを表現していて、「もしこんな状況になったら、お金が必要になりはしませんか?」という切り口で、ユーザーのライフイベント毎に起こりえる金銭面での課題を提起することで、多くのユーザーにその課題を自分ゴト化させています。
さらに、「お金が必要になってからでは準備するのは大変ですよね…」といった具合にある種、課題を煽るような形で万が一課題が深刻化した時のことを想起させることで、カードローン利用の必要性を感じてもらうには十分なコンテンツだと思います。

ユーザーにとって身近なシチュエーションを交えながら、これからユーザーが直面するであろう課題をリアルに提起することは、多くの地銀Webサイトで実現できていないように感じます。

商品について伝え、購入してもらう。という金融商品ページとしての本質的な役割はりそなも地銀も変わらないですが、
りそなのように単に商品の概要をストレートに伝えるだけではなく、ユーザーが直面するお困りごとに対して商品を通じてどのように解決できるのか、どんなことが実現できるかをユーザーの目線で伝える姿勢は地銀が共通して取り入れるべきエッセンスだと思います。

まとめ

メガバンクやネットバンクは商品力や先進性、利便性に優れていることが多く、同じ土俵に地銀が立つとなると厳しい戦いになりますが、
地域のお客様が直面する課題に対して地銀はどのように寄り添えるのか、という地銀だけが担える地域金融機関としての姿勢や想いを届けることで、メガバンクやネットバンクとは異なる土俵に立つことができるのではないでしょうか。
それによって地域ユーザーからの共感を得やすくなり、結果としてビジネス成果向上につながっていくのだと思います。
そのサクセスストーリーの第一歩として、今回述べたような伝え方の姿勢を意識した商品ページ改善を実行していただけると嬉しいです。

地銀やメガを含む複数行のWebサイトを横並びに比較した調査レポートもございますので、気になる方はご覧ください。

SHARE

このライターの最新記事

閉じる