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プロパーカード オンライン入会数6倍を記録「九州カードによるDX推進の内製チャレンジ」

プロパーカード オンライン入会数6倍を記録。九州カードによるDX推進の内製チャレンジ

九州カード株式会社様(本社:福岡県福岡市)は、西日本フィナンシャルホールディングスのグループ会社として、九州・沖縄・山口におけるクレジットカードサービスの普及を通して地域社会への貢献に取り組まれている企業です。

私たちメンバーズルーツカンパニーでは、2020年4月から九州カード様のWebサイト改善を中心にDXの取り組みの支援をさせて頂いてきました。

約1年間の試行錯誤を経て、今年度の上期は昨年同期間比でWebサイト経由のカード入会申込みが250%超、またプロパーカード*1においては支援取り組み前の6倍を記録するなどビジネス面の成果を上げていると同時に、人材が潤沢でない地方企業でありながらDX内製力のアップにも成功していらっしゃいます。

Webやデジタルの経験者はほぼゼロからのスタートにも関わらず、DXの取り組みは最初から内製で、というのが会社の方針だった。」という九州カード様がどのようにチャレンジしてきたのかお話を伺いました。

デジタル人材不足に悩む地方企業様や地方銀行を始めとする地域金融機関の方々の課題解決のヒントが多く含まれたインタビューとなりました。ご覧ください。

*1・・・ プロパーカードは、自社独自発行のクレジットカードのこと


<お話を伺った方>
九州カード株式会社  常務執行役員 百武 裕史さま(写真右から3人目)
同社 企画部 デジタルイノベーションチーム 課長 大屋 環さま(写真右から4人目)
同 主任 高柳 文秀さま(写真右から2人目)
同 主任 時任ひとみさま(写真右から1人目)
同 奥村 美佳さま(写真左から1人目)
メンバーズルーツカンパニー プロデューサー  田中秀和(写真左から2人目)  
※本文中は敬称略とさせていただいています。
(収録:2021年10月6日、聞き手:メンバーズルーツカンパニー カンパニー社長 神尾武志)

目次

コロナ影響下の昨年4月に始まったDXへのチャレンジ

本日は宜しくお願いします。まずはじめに、デジタルイノベーションチームの発足の経緯や背景を教えてください。

九州カード 百武 はい。当社は、地銀系*2としてはナンバーワンの取扱高を誇るクレジットカード会社になります。西日本シティ銀行含めた10の提携金融機関や地域の商業施設様等との提携カードが主流のため、地域に密着した銀行の窓口或いは商業施設にお越しになるお客様との対面での接点、そこからの獲得が強みでした。

しかし、これは新型コロナ感染拡大の影響が出る以前からですが、少しずつそうした対面チャネルにご来店・お立ち寄り頂けない傾向が出てきており、お客様との接点の場が徐々にWebやデジタルのチャネルに移ってきていることを感じていました。であるならば、当社としてもお客様とデジタル上でコミュニケーションをしっかりと取れる仕組みを作っていかなくてはならないだろう、メガバンク系列や大手カード会社などが取り組んでいることは理解していましたが、このデジタルの領域については地方の企業である私たちも避けては通れない不可欠な取り組みだろうと考え「デジタル強化」の方針を社として固めました。

そこで2020年4月に、従来あった「Webソリューションチーム」を改編し「デジタルイノベーションチーム」という地方の企業からすると少し仰々しく見えるかもしれませんが(笑)、更にハイレベルな取り組みを目指す組織として発足しました。

現在、ホームページの企画・制作、メールマガジン・ショートメッセージ(SMS)の配信、Vpass*3に関連した企画立案、Webを起点としたキャンペーンの企画・実施を主な業務として推進しています。

*2・・・ 地方銀行系のカード会社の意。他にメガバンク系や信用金庫系などもある。

*3・・・ VJAグループ共通のインターネットサービス。九州カードで発行しているVisa・Mastercardブランドのカード会員様がご利用。

朗らかに時に熱く当初からの取り組みを語る百武常務
朗らかに時に熱く当初からの取り組みを語る百武常務
発足に至った当時のお考えがよく分かりました。では、次に2020年4月の発足当時に感じられていた課題はどんなものだったのでしょうか?

九州カード 百武 そのデジタルイノベーションチームの発足に先駆ける形で、2019年秋にホームページのリニューアルを行っていたのですが、見た目は良くなったものの実態として「お客さまがどこから来てどこで出ていってしまったのか行動がわからない」つまりお客さまの顔が見えないこと、数字として定量的に把握が出来ないので手の打ち用も無い、という事に大きな課題を抱えていました。まずは 実態が知りたいという想いが強くありました。

なるほど、良く聞くお悩みかもしれません。それに対してどうアプローチしていったのでしょうか?

九州カード 百武 創設メンバーは4人でスタートしたのですが、大屋以外はWebの世界は初めての言ってみれば素人ばかり集まった状態でした。それにも関わらず最初から内製を目指した点が課題であり、私たちの特徴と言えるもしれません。

初めから外部パートナーに全部おかませすれば品質も良くスピードも早く色々な手を打てることは分かっていましたが、デジタルに関する目利き力や地力をつけたい、そして自分たちで企画を考えられる力をつけたい、そう考えたので、遠回りかもしれませんが内製で進めることを選びました。

とはいえ、現状のWebサイトの課題や問題を正確に認識出来ていなかったので、そこはプロであるメンバーズさんの力を借りてWebサイトの基本的な「お作法」をチェックしてもらうこと、そして地力アップのためには、協働の形態を取りたかったので、密にコミュニケーションを取れる体制と同じ目線でプロジェクトを進めていくスタイルでの支援をご相談しました。

ありがとうございます。その際に私たちからは、Webサイトの現状評価をまず実施させて頂き課題と思われる点をお示ししました。そしてその課題解消のための取り組みとして、弊社スタッフを月数十時間のご契約でアサインさせて頂き、貴社と一緒に改善に取り組むタイムシェアサービスのご提案をさせて頂きました。この一連の提案を受けた際にどのような印象や懸念を持たれていましたでしょうか?

九州カード 百武 うーん、懸念というか不安ですね(笑)。初めての取り組みでしたし、トライ&エラーが必要ということも理解していましたが、私たち自身が果たして理解して継続していけるのだろうか?と心配していました。しかも内製化という高い目標も掲げていたものですから。

ただ一方で、急いてはいけないのだろうなとも思っていました。目先の数字を追うのであれば広告に予算を使ってという手段もあると思いますが、メンバーの力量が上がるのを待つ必要を感じていました。

貴社のチームの皆さんが果たして付いていけるのだろうか?というご不安があったという事ですね。一方で、弊社からの提案についてはいかがでしたか。この通りやって本当に成果が上がるのかという点では不安はありませんでしたか?

九州カード 百武 それはもちろんありました(一同笑)。初期にKPIを一緒に立てましたが、それが果たして達成できるのか?という懸念です。これは経営側も同じように感じていたと思います。

提案していた私たちの立場からしても、初めての事でしかも投資が伴うことなので、きっとご懸念ばかりだったのではないかと思います。その状況で、最終的に弊社の支援を採用頂けた決め手は何だったのでしょうか?

九州カード 百武 要因は幾つかありますが、その時にメンバーズさんから頂いた言葉として「ヒト・モノ・カネが潤沢な企業だけがデジタル推進が出来るのではなくて、地方企業は地方企業ならではの小回りが効く組織の良さを活かした進め方があります。大丈夫です。」というものでした。この言葉は特に印象に残っていて、デジタルに取り組まなければならないと考えていた私たちの背中を強く押して頂いた一言で、進めようという決め手になったと思います。

衝撃の29点からのスタート

支援する側の立場から、当初のご支援のプランと実施したことについて概要を教えて頂けますか?

メンバーズルーツ 田中 はい。先ほどお話があったようにWebサイトのリニューアルを実施されたばかりということだったのですが、まずご支援に入る前に、現状のWebサイトについて簡易ではありますが多角的に評価をさせて頂きました。弊社独自のWebサイト診断というメニューです。サイトの見た目の問題のご指摘もしましたが、そこで分かった重要なポイントとして、2つありました。

1つは、サイトを分析するためのツールであるGoogle Analyticsの設置に不備があり数値が正しく取得出来ていないのでは?という懸念が見えたこと、もう1つが”高評価”という外部SEOチェックツールを使ってクレジットカードというキーワードを対象に調査したところ、かなり低い評価となっておりサイト構造にSEOに適していない点が多く見つかりました。

九州カード 百武 SEOの評価は100点満点中、衝撃の29点でしたよね(苦笑)。今でもあの時ショックだったことを覚えています。

九州カード 大屋 赤点かと愕然としました。

メンバーズルーツ 田中 驚かせてすみませんでした(笑)。そうした調査から、初期の3か月では、SEOに適したWebサイトの構造など基本的なお作法をまずは整えること、そして、正しい数値を把握し利用されている方の動きや成果をしっかり可視化するための分析基盤を構築することから開始する計画を検討しました。具体的な初期3か月のプランとしては、データ分析基盤の構築~KPI策定~改善実行の計画というものでした。

初期3か月のプランイメージ
初期3か月のプランイメージ

カードの入会件数を上げることを目標に、初月にデータをちゃんと取れて見える環境を構築し、その次に定量データからカード入会までの導線における課題を洗い出し、並行して目標とKPIを立てました。3か月目から具体的な改善施策に動き出すイメージです。

この工程から導き出した施策が、まずは直帰率・離脱率が高いなど課題の大きかったTOPページの改修でした。

初めての具体的な施策でしたので結果を出さなくては、とプレッシャーが大きかったですが、結果的に改修後には、カード入会に至る導線への送客率が改修前の4倍ほどとなりホッとしたことを覚えています。

私もホッとした記憶があります。では少し別の視点から。大屋さんはデジタルイノベーションチーム発足前からWebサイトに関わっていらっしゃいました。ある意味それまでの取り組みが否定されるような指摘もあったと思いますが、それはどう受け止められましたか?

九州カード 大屋 事実は事実として受け止めなくてはと思いました。特にWebサイトのレポートで上がっていた数字には私自身疑問をずっと持っていて、それまでのホームページをお願いしていた先にも聞いたりはしていたのですが、解決策が見つからない状態でいました。耳に痛い指摘はありましたが、これがあるべき姿にするチャンスではないかと前向きに捉えて進めていきたいと考えていました。

デジタルイノベーションチーム以前からWebに関わってこられた大屋さま プロジェクト開始時から寄り添う形で支援している弊社田中(写真左)
デジタルイノベーションチーム以前からWebに関わってこられた大屋さま プロジェクト開始時から寄り添う形で支援している弊社田中(写真左)
初期から携われていた高柳さんは、私たちからの提案を受けた当初はどんな風に見ていらっしゃいましたか?

九州カード 高柳 私はシステム系のバックボーンがあり昨年4月にチームにジョインしました。ですのでWebサイト自体についての知見は無かったもののこういったプロジェクトで大事となるポイントは私なりに持っていたので、少し第三者的な視点で提案内容をチェックしていました。

言いにくいですが最初の印象は「うさんくさいコンサルが来たな」と思っていました。

5割、いや8割くらいは疑って掛かっていました。すみません(笑)。

ですが、Webサイトの課題の指摘はもっともだと思いましたし、まずデータによる見える化をし施策の結果などを振り返れるように分析基盤を最初に整えるという進め方は妥当なものだと感じました。

そこから日々の色々な業務のやり取りをしたり、徐々に成果が出てくるにつれてお互いの信頼関係というものが積み上がっていったと思います。

チームを変えるKPIの威力

最初の印象から信頼関係を築くところまで辿り着いてよかったです。さて、次にお伺いしたいのがKPIと数値の見える化の効用についてです。先ほどから皆さんの口から何度も発せられていましたがどんな効用があったのか教えていただけますか?

九州カード 百武 昨年の7月くらいからKPIの運用を始めましたが、本当に理解するという意味では半年くらい掛かりました。KPIについて補足すると、入会数をゴール(KGI)とした時にそこに至るプロセスから重要な指標をピックアップし全部で6つのKPI(例:新規ユーザーのセッション数、フォームへの到達数など)をメンバーズさんに設計頂きました。

その際に、もちろん指標の意味や数字そのものは理解しているのですが、やっている事と数字として出てくるものの繋がりが見えなかったと言うのでしょうか。

しかし半年ほど経った頃から、実施した施策がこの数字に反映されて、この結果に繋がっているのか、であればここをこうしよう、という形でPDCAが回っていく実感を持てていきました。数字をベースにしたトライ&エラーが出来るようになった印象です。

九州カード 高柳 KPIが出来たことで、チームの週次の定例MTGで数字を基に議論出来るようになったことが大きな変化だと思っています。この数字が上がっているけれども、もう少し深く考えると、単純に喜ぶべきではないのではないか、こっちの数字を重視した方がいいのではないかなど、そういった会話が生まれています。

九州カード 百武 先ほどお伝えしたKPI6つはメンバーズさんに作って頂いたのですが、そのKPI1つ1つを紐解いてなんでこのKPI数値は上がったのか下がったのか、そういった要因分析はお任せするのではなくて私たちがしなくてはならないと思っています。その要因の分析があって始めて次の具体的な打ち手を企画出来るような力が自分たちにつきますし、内部で管理している計数との紐づけも私たちにしか出来ない訳ですから。

その意味ではKPIが出来たことの威力は大きいです。

ご意見番として時には門番的存在としてチームを支える高柳さま
ご意見番として時には門番的存在としてチームを支える高柳さま
他にも社内への説明や共有という面での効用はありましたでしょうか?

九州カード 百武 私たちクレジットカードの会社は元々経営・事業の進捗を全て数字で語るような計数管理が文化としてあります。その中でWebサイトだけは数字をベースに詳細な報告や状態把握が出来ていませんでした。

そこで、このKPIの策定しかり、サイトの状況が数字で見える化されたことで、月一度の経営会議での報告をし、また3か月に1度はメンバーズさんからも経営トップに報告頂くことで我々の活動の状況や成果が理解されやすくなったと思います。その結果、歩みを止めることなく前へ前へと進めることが出来ています。

プロパーカード入会数を6倍に押し上げた内製力の飛躍的アップ

分析やKPIの必要性についてなかなかピンと来ない企業さんも多いと思いますので、大変参考になる実体験のお話だったかと思います。ではそろそろ終盤になりますが、ここまでお話を頂いた活動を通じて得られた成果について教えてください。

九州カード 百武  一番顕著な成果では、プロパーカードのWebサイト経由の入会数が9月は支援取り組み前に比べ6倍程度に上がったことですね。他には間接的ですが、最近某比較サイトにも私たちのカードが掲載されるようになったようで、結果的に多くの方に私たちの商品が目に触れるようになった事も成果の一つではないかと感じています。

これまで地道にやってきたことがある日、実を結ぶんだというのを実感しています。

プロパーカード入会数の推移
プロパーカード入会数の推移
私たちも想像していた以上の効果が出てきていると思うのですが、何が効いたのでしょうか?

九州カード 大屋  これまでの施策の複合的な成果ではないかと感じています。サイト内の回遊を強化するためにカードを選んで頂くための機能を強化しましたし、入会フォームへの導線の強化もしました。そして今年4月には入会フォームそのものの大改修も行いました。現在訪問される方の7割がスマートフォンのデバイスからなので、スマートフォンでの使いやすさに力点を置いた改善に取り組んできました。それらの複合的な結果だと思います。

メンバーズルーツ 田中  色々な施策をやってきましたが、個人的に印象的な事例を挙げさせて頂くとカード入会キャンペーンを定期的に行っていらっしゃるのですが、そのキャンペーンのランディングページの勝ちパターンをご相談しながら作ることが出来たことでしょうか。他にもカードを選びやすくするための検索機能を付加した一覧ページやカードの魅力を理解してもらい申込みに繋げるカードの詳細ページを先ほどの大屋さんのお話にありました通り、お客様視点でスマートフォンファーストを意識した開発をし、成果に繋がる施策になったと思っています。

もう一つ、当初から企図していた内製力の向上や人材育成という面での成果はどう感じられていますか?

九州カード 百武  それは無限大ですよ(笑)。最初はゼロでしたから。しかし、先ほどお話ししたとおり、数字をまず可視化できるようになり時系列で捉えられるようになりPDCAの実践が出来るようになりました。それを継続して行うことで、チームとしての地力アップと個人のスキルアップが図られたのだと思います。そしてまた成果が数字で返ってくるので、個人のやりがいに繋がっているんだと思います。ねえ奥村さん(笑)

九州カード 奥村  はい(笑)。私はキャッシュレス日和という特集コンテンツの企画・ライティングを担当していますので、多くの人に見られているという実感を持てると大きなやりがいになります。以前、VISAタッチに関する記事*4を書きましたが月に2,000件を超えるページビューを記録する記事になりました。記事によっては2桁の場合もありますので、比較するとかなり多くの方に見られて嬉しかったです。

*4・・・キャッシュレス日和 – Visaタッチでキャッシュレス決済!メリットや使い方を徹底解説

キャッシュレス日和 – Visaタッチでキャッシュレス決済!メリットや使い方を徹底解説

九州カード 百武  もしかするとメンバー本人たちは気づいていないかもしれないですが、マネジメントしている私から見ると、無限大は言い過ぎかも知れませんが当初と比べたらまるで別人になったくらいの成長をしたように見えていますよ。

メンバーの皆さんはどう感じられていますか?

九州カード 高柳  そうですね、PDCAの型が出来た事によって再現性のある取り組みとなりましたので、新しく入ったメンバーに教えやすくなり、人材育成のスピードが上がったと感じています。異動や人員の増減はこれからもあるでしょうが、例え人が入れ替わっても継続できる仕組みが出来たと思っています。

後発でチームに入られた時任さんと奥村さんからは今のチームはどう見えていますでしょうか?

九州カード 時任  私は本当につい最近所属したのですが、皆さんが話されている言葉の理解に追いつけないというくらいレベルの高さを感じています。ですから、百武が話していたようなゼロからのスタートだったという話が想像つきません(笑)。

九州カード 奥村  カスタマーサービスセンターの部署から異動して半年ほどになりますが、こういった取り組みをしている事はもちろん知りませんでしたし、最初は飛び交う言葉がチンプンカンプンでした。何とか食らいついて最近は田中さんの言葉が分かるようになってきたので、成長しているのではないかなと実感しています。

日々勉強しながら実践に取り組んでいる時任さま(中央)と奥村さま(右)
日々勉強しながら実践に取り組んでいる時任さま(中央)と奥村さま(右)

最後まで自力で走り抜くための伴走パートナー

いよいよ本題に入りますが、内製における私たちパートナーの位置づけや役割をどう考えていらっしゃいますか?

九州カード 百武  良い例えになるか分かりませんが、私たちをマラソンのランナーとすると伴走者という関係でしょうか。というのは私たちは自分たちで走れる以上のスピードでは走れないのです。でもある時はリードしてくれたりある時は私たちのペースに合わせてくれる、またある時にはお尻を叩いてくれるような存在が必要なのだと思います。常に伴走してくれているパートナーとして良い関係を築けていると思います。

常に伴走型パートナーでありたいと私たちは考えていますので大変嬉しいお言葉です。
では、貴社にとっての「内製」とはどういう定義になりますか?
私が日頃お話させて頂く地方企業の方や地銀を始めとする地域金融機関の方々は「DX推進は内製であるべき。そして内製とは自分たちで全部やることだ」と捉えてる人もいるように感じています。しかし現実的には難しいので外部の力を借りる必要があるのですが、その距離感に悩んでいる方が多いのだと感じています。

九州カード 百武  マラソンのランナーは我々なのでスタートからゴールまで全部自分で走らないといけないんですよ。途中まで自分が走って、途中から誰かに走ってもらうということではダメなんだと考えています。

しかし、走ったことが無ければ最初の一歩を踏み出せないんです。伴走者がいるから走り出せます。また40kmまで走れたとしても残り2kmの苦しい地点も伴走者がいるから走り切れることもあると思います。

ほとんどの地方企業はDX領域においてそういったスペシャリスト達を自分たちの中に抱えたり養成するのが難しいはずです。つまりマラソンを自分たちで走り切ることが難しいと思いますので、メンバーズさんのような信頼のおけるパートナーと協働で取り組むのが良いのだと考えています。実はあまり他の人には教えたくないんですが(笑)。

つまり百武さんが考えられている内製というのは、自分たちが最初から最後まで走り切る覚悟=オーナーシップというのを自分たちで持って取り組むことが「内製」だと定義されているように理解しました。

九州カード 百武  さっきも話したように、どこかから先を丸投げしてお願いしてしまう、そういうのではダメですよ。それではその部分の力が自分たちにつきませんし、結果が出ればそれでもいいかもしれませんが結果が出なかった時に、じゃあそのパートナーを変えようという話になってしまうと思います。それを繰り返すと頻繁にパートナーを変更することになります。
でもそれではパートナーシップではないですよね。うまくいっていない時こそ力を合わせて最後まで一緒に走ってもらいたい、そう願っています。

このお言葉には、とても勇気づけられる企業さんは多いと思います。ありがとうございます。一方で実務面での内製、ということにはどう取り組んでいらっしゃいますか?

九州カード 高柳  完成系としてのデザインや開発はプロであるメンバーズさんにお任せしていますが、それを一つの型=テンプレートとして活用し、自分たちで展開している事もありますし、SEOの改善についても改善指示書のフォーマットをまずはメンバーズさんに作ってもらい、他のページで対策を行う場合に私たちで出来るような工夫や仕掛けを提案頂いています。それによって自分たちで素早く少しでも多くの施策を行うことが出来ることに繋がっていると思います。

九州カード 百武 確かに私たちが自走できるための仕掛けを施してもらっている事も大事なポイントかもしれません。

支援する側の田中さんは、内製の支援という文脈を踏まえてどんな考えで取り組んでいますか?

メンバーズルーツ 田中  メンバーズも九州カードさんの一部だという意識で携わっています。時としてデジタルサイドの支援に留まらないケースもありました。象徴的な例として、あるキャンペーン特典の割引チケットのデザインをさせて頂いたことがありました。デジタルではないですよね(笑)。しかしそのケースでは目標を達成するためには必要な業務だと判断して対応しました。このようなケースは稀ですが、常に九州カードさんと同じ目線で伴走できるように心掛けています。そして成果にコミットしている存在で無くてはならないと思っていますので、単に施策を立てるだけでなく、成果を見てうまくいかなかった場合には軌道修正して少しでも成果が出ることに近づけるような提案ができる役割を心掛けています。

九州カード 百武  頼りにしている部分がありますので、あまり神尾さんに言ってはいけないかもしれませんが、ついこの間も長い時間、拘束したなんてこともありました(笑)。

契約のお時間の中であれば、良い形で活用いただいて構いませんので大丈夫です!最後になりますが、今後の展望をお聞かせいただけますでしょうか?

九州カード 百武  非対面の世界の重要性が増していくのは間違いないですし、お客様とのコミュニケーションの場が、SNSなどデジタルに移っていくことは変わりませんので引き続き強化していきます。これは加速することはあっても後戻りすることはありませんので、大前提としてあります。しかし、成果が出ているといってもまだまだ私たちはスタート地点の付近にしか来ていないと思っています。
Webサイトのハード面(例えば構造や機能)は整ってきたかと思いますが、コンテンツの充実やSNSの活用などソフト面は出来ていないことが多くあります。また当初は個人のお客様中心の取り組みとしてスタートしましたが、法人カードや加盟店のお客様向けの強化あるいはFAQの充実など、対象とする範囲の拡大の余地があります。

この一年取り組みをし地力をつけたことで、他の事業部と私たちが掛け算的な相乗効果を生み出しそうな気配を感じています。引き続き人材育成にも取り組みながら、試行錯誤をしながら進化させていきたいと考えています。

九州カード 大屋  お客様の顔が見えるようになってきたことで、やりたい事やれる事がどんどん増えているように感じています。チームでの合言葉のようになっていますが「Webサイトの向こう側にいるお客さまの顔を想像して取り組む」ということを続けていきたいと思っています。

本日は貴重なお話ありがとうございました。これからもパートナーとして精一杯伴走させて頂きます!

メンバーズルーツカンパニーでは、今回の九州カード様のような地方企業さまや地方銀行さまのDX内製推進を伴走型で支援しています。

関連記事:九州カード様事例 アジャイル組織への変革を目指せ 地銀のDXが進まない3つの理由~後編~


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Profile

田中秀和

ベンチャー企業にてIT事業の新規立ち上げ、事業拡大に貢献。2008年にWeb事業にて独立し、12年に事業売却。その後、ブライダル業界にて事業・経営に対する戦略立案に従事。Webの知見をもとに業界課題を改善した実績が認められ、セミナーへの登壇や業界紙への寄稿を行う。2020年1月より株式会社メンバーズに入社。同年4月よりメンバーズルーツカンパニーに所属。

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