はじめに
メンバーズルーツノーコード推進員の木下です。
近年、サステナビリティの重要性が高まる中、企業の採用活動においても環境への配慮を示すことが求められ始めています。
“Z世代の約7割が「環境に配慮する企業を魅力的」と考え、7割以上が「環境負荷の高い企業を避けたい」と回答。環境問題が決定的な要因ではないものの、ネガティブな影響を持つ企業は敬遠される傾向が強いことが明らかになりました。” 引用元：https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000064.000122970.html
このようなデータから、学校教育でサステナビリティについて学ぶ世代が就職活動をする時代になり、その価値観が就職活動にも反映されていることがわかります。サステナブルな取り組みを採用活動に反映させることは、企業の成長やブランド価値の向上に寄与する重要な戦略であると言えるでしょう。しかし、具体的にどのようなことを行えばよいのか、悩む方も多いのではないでしょうか。
今回の記事では、採用サイトのコンテンツづくりや運用方法の工夫についてご紹介いたします。
採用サイトでどのように企業のサステナビリティを伝えるのか
採用サイトは、単に企業情報を伝えるだけでなく、自社のサステナブルな価値観や行動をしっかりと発信できる重要な場です。採用サイトを通じて企業のサステナビリティを効果的に伝えるための方法をご紹介いたします。
①企業理念やビジョンを明示する
企業がどのようにサステナビリティに取り組んでいるかを説明し、具体的な目標を記載することが重要なポイントです。これにより、企業が環境や社会に対してどのように向き合っているのかが伝わり、求職者が「この企業で働きたい」と思えるようになります。
②具体的な取り組みを紹介する
企業がどのように持続可能な方法で事業を運営しているのかを示す情報を記載しましょう。具体的に、環境問題や社会問題への取り組み、経営体制、廃棄物の削減などについて、事例を交えて説明することが重要です。
③社員の声を載せる
従業員がサステナビリティに関する取り組みに参加している様子や自身の経験を語るインタビューを掲載しましょう。従業員の声を通じて、企業文化としてのサステナビリティがどのように根付いているのかを伝えることができます。
④実践的な機会の提供
サステナビリティに関連するインターンシップやボランティアプログラムを実施する予定や、既に実績がある場合は、その情報を積極的に掲載しましょう。実際に参加できる機会を提供していることを知らせることで、求職者は企業の取り組みに対する理解をより深めることができます。
これらの方法を採用サイトに取り入れることで、企業のサステナビリティへの真摯な姿勢を伝えられ、企業理念に共感する人材との出会いにつながります。
サステナビリティを効果的に伝えられている採用サイト事例
サステナビリティについて、効果的に伝えられている採用サイトの事例を4点ご紹介いたします。
・株式会社メンバーズ https://recruit.members.co.jp/
社会課題解決への明確な想いがキービジュアルとして表現されており、一目でサステナビリティに取り組む企業であることが伝わります。また、多数のCSV（Creating Shared Value）事例が掲載されているため、取り組み内容の豊富さが際立っています。
・株式会社良品計画 https://careers.muji.com/jp/recruit
採用サイト内に「サステナビリティ」専用のページを設け、目標や思想、企業の取り組みについて詳しく紹介しています。プロダクトや企画の成功事例が多数掲載されており、サステナビリティへの真摯な姿勢が強く伝わります。
・ニトリホールディングス https://www.nitori.co.jp/recruit/newgraduate/
「サステナビリティ対談」というコンテンツでは、社員の声を通じて当社のサステナビリティへの取り組みを紹介しています。具体的な活動事例や価値創造モデルはアイコンや図を用いてわかりやすく表現されており、内容が明確に伝わります。
・青山商事株式会社 https://www.aoyama-syouji.co.jp/recruit/new/
「サステナビリティインターンシップ」を実施した実績があり、内容や参加者の声が詳しく紹介されています。また、メッセージや取り組み内容、社外からの評価も多く掲載されているため、サステナビリティを重視している企業であると伝わります。
コンテンツだけでなく、運用自体もサステナブルに
採用サイトは公開して終了ではありません。実は、サイト公開後も継続的な更新・改善が重要なのです。そのためには、リソースや環境負荷などの観点からも持続可能な仕組みづくりが欠かせません。
そこで、サイト運用でサステナビリティを実現するための工夫をご紹介いたします。
①サイトのエコ化
・軽量なページの設計で無駄なスクリプトを減らすことで、サーバー負荷やエネルギー消費を削減することができます。
・再生可能エネルギーを使用しているサーバー会社を選ぶことで、環境問題への取り組みとして一つの事例にすることができます。（例：NTTデータ、Kinsta、京セラコミュニケーションシステム株式会社（KCCS）、アット東京など）
②コンテンツのサステナビリティ
・エバーグリーン(長期間にわたって価値が持続する)な情報を発信することで頻繁なリニューアルを避けられ、運用の持続性を保つことができます。
・サイトの運用は放置せず、古い情報は定期的に更新して長く使用できるサイトを保ちましょう。
③無理なく続ける仕組みづくり
・CMSを活用し、予約投稿や分析レポートの作成などを自動化します。
・属人化せずに誰でも運用できるようなテンプレートや運用マニュアルを整備します。
これらの工夫を取り入れて、公開後も持続可能なサイト運用を目指していきましょう。
サステナブルな運営を支えるWeb構築手法
採用サイト運営には、迅速な対応力と持続可能な仕組みづくりが求められます。その一つの手段として、ノーコードツールがあります。
ノーコードツールを使えば、専門的なプログラミング技術がなくてもサイトの更新や改修ができ、開発・運用にかかる人件費や時間を大幅に削減することができます。担当者自身で柔軟にコンテンツ管理ができるため、大幅なリニューアルを繰り返す必要が減少します。
これにより、運営コストの削減とスピーディな情報発信が可能になり、無駄な作業やリソースなどの環境負荷を抑えることができます。また、ノーコードツールの多くはクラウドベースで運用できるため、サーバー管理などの物理的リソースの削減にもつながります。
サステナブルな構築をご検討の際には、ぜひノーコードツールをご検討ください。
ノーコードツール「Studio」で制作された採用サイトの事例
ノーコードツールを活用して制作された採用サイトの事例を3点ご紹介いたします。この記事では、日本発のノーコードツールである「Studio」で制作されたサイトを抜粋いたしました。
・RIZAPグループ株式会社 https://kikaku-recruit.rizap.jp/recruit
アニメーションが少ないため、サイトが軽くサーバー負荷やエネルギー消費を減らすことが実現されています。また、文字組みが綺麗で読みやすく、アクセシビリティを考慮していることが分かります。
・株式会社マネーフォワード https://recruit.moneyforward.com/students
コンテンツひとつひとつが長期にわたって使用できる情報が詰め込まれており、頻繁なリニューアルを避けられるため運用の持続性が高いと言えます。
・株式会社ゆめみ https://designrecruit.yumemi.co.jp/
情報が錯綜しないようにシンプルでアニメーションが少ない洗練されたデザインであるため、サーバーに負荷がかからないサイトであると言えます。
これらの事例を見ると、採用サイトが単なる情報伝達の場を超えて、企業理念や文化を反映させる重要な場であることがわかります。
サステナブルな取り組みを反映した採用サイトを通じて、企業とよりマッチした人材を引き寄せることができます。
最後に
今回の記事では、採用サイトのコンテンツ作りや運用方法の工夫についてご紹介いたしました。
ぜひ、効率的で持続可能な採用サイトの運営を行い、サステナビリティに配慮した採用活動を実現してより良い社会をつくり上げていきましょう！
