はじめに
今回は、金融業界クライアント企業様への支援事例をご紹介します。
当初同社は、Webサイトの更新業務の負荷や、ツールのプラン上限に迫るページ数増加という課題を抱えていました。
そこで弊社が提案したのは、単なるページ作成ではなく、CMS機能を活用した仕組みの刷新。 160ページ以上に膨れ上がっていたLPを、ノーコードツール「Studio」の機能を駆使して劇的にスリム化。大幅なコスト削減と内製化を実現した裏側を、担当ディレクターの竹田に聞きました。
プロジェクト概要
- まず、どんなクライアントやプロジェクトを担当されていますか?
私の役割は大きく分けて2つありまして、1つはWebデザイナーとしての実務です。HTMLメルマガの実装や、既存サービスサイトの改修、新規LPのデザインから実装・運用までを担当しています。サイトの構築や運用では、更新・管理のしやすさからStudioを使用しています。
もう1つはディレクション業務です。もともとクライアント内に専任のディレクターがいらっしゃらなかったこともあり、外部パートナーへの依頼整理やスケジュール管理、要件定義といった部分も私が巻き取る形で、プロジェクト全体の進行管理を行っています。
クライアントの課題
- 当初、クライアントが抱えていた課題はどんなものでしたか?
Studioのページ数上限と運用コストの問題に直面していました。
クライアントの事業施策として、協業先ごとに専用のLPを作成しており、その数は160ページ以上に達していました。 現在契約しているStudioのプランには300ページまでという上限があるのですが、このまま増え続けると上限を超えてしまい、月額費用が膨れ上がる恐れがありました。
取り組み内容
- その課題に対して、どのような支援や取り組みを行いましたか?
StudioのCMS機能を活用し、160ページ分を「1つの動的テンプレート」に集約しました。
LPの内容を分析すると、ページごとに異なるのは「パートナー企業のロゴ」「特定の文言」「手数料率」「リンク先URL」といった一部の要素だけでした。
そこで、静的なページをひたすら複製する運用をやめ、CMSでデータを管理し、動的にページを生成する仕組みを提案しました。
具体的には以下の工夫を行いました。
共通フォーマット化:ベースとなるデザインをテンプレート化し、変更が必要な箇所(ロゴ、テキスト、数値など)だけをCMS側で入力・管理できるように構築しました。
生成AIの活用:複雑なCMS設計を行う際、生成AIを活用して要件定義の壁打ちを行いました。「現状の課題」と「やりたいこと」を整理してAIに構造を相談することで、検証期間を短縮し、約1週間というスピード感で実装まで進めることができました。
誰でも更新できる環境作り:デザイナーでなくても操作できるよう、いくつかの定型フォーマットを用意し、現場の担当者の方がデータを入力するだけでページが公開できるマニュアルも整備しました。
成果と変化
- 支援を通して、どんな成果や変化がありましたか?
最大の成果は、「160ページ以上あったLPを実質1ページのテンプレートに集約できた」ことです。
これにより、上位プランへ移行する必要がなくなり、月額数十万円相当のコスト増を回避できました。
また、ページ数が減ったことでStudioのエディタの動作も軽くなり、修正作業のスピードも格段に上がりました。
さらに嬉しかったのは、「内製化が進んだ」ことです。 これまで修正や追加のたびに私や外部のデザイン会社に依頼が来ていましたが、CMS化したことで、デザイナーではない社内のマーケティング担当の方でも、テキストや画像を入れ替えるだけで簡単にLPを作成・リリースできるようになりました。
「なぜ今までStudioを使っていたのに、このやり方をしなかったんだろう」と驚かれるほど、運用のあり方を変えることができたと感じています。
学びと気づき
- プロジェクトや日々の支援を通して、どんな学びがありましたか?
以前は、マニュアルや仕組みが整っている環境で働くことが多かったのですが、今回は仕組みそのものがない状態からのスタートでした。「このままでは自分も後任も負担が大きくなってしまう」という危機感を持って主体的に課題を見つけ、整理・解決していくプロセスを経験できたことは大きな成長だと感じています。
技術的なCMS構築スキルはもちろんですが、クライアントの課題に対して「どうすれば解決できるか」をゼロベースで考え、提案・実行する力が養われました。
今後の展望
- 今後、挑戦したいことや取り組みたいテーマはありますか?
現在はディレクション業務を通じて視野が広がってきましたが、今後はさらにマーケティング視点を強化したいと考えています。
単に「使いやすい」「きれい」なデザインを作るだけでなく、数値分析に基づいた「なぜこのデザインが必要なのか」という根拠を持った提案ができるデザイナーを目指しています。クライアントのビジネス成果により直結するような支援を、これからも続けていきたいです。
