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オウンドメディアの成功事例4選!効率化とSEO改善を同時に叶えるCMSとは?

オウンドメディアの成功事例4選!効率化とSEO改善を同時に叶えるCMSとは?

Jamstack 2025年8月15日

  1. なぜオウンドメディア×ヘッドレスCMSなのか
  2. ヘッドレスCMSがオウンドメディアに適している理由
  3. 国内オウンドメディアの成功事例
  4. 成功事例に共通するポイント
  5. メンバーズルーツで支援できること
  6. CMSは「導入するだけ」ではなく「活かす仕組みづくり」が鍵

こんにちは。メンバーズルーツの武田です。

ヘッドレスCMSの導入を推進している、メンバーズルーツのディレクターが、最新のトレンドを把握できるようにするために、ヘッドレスCMSで公開されているサイトの調査を行いました。今回は、多くの企業で導入されているオウンドメディアを題材にして、さまざまな好事例を調べてみましたので、ご紹介します。

なぜオウンドメディア×ヘッドレスCMSなのか

企業が自社の価値や専門知識を継続的に発信する「オウンドメディア」は、今や単なる広報ツールにとどまらず、マーケティング戦略の中核を担う存在へと進化しています。見込み顧客との接点を育み、ブランドへの信頼を構築し、リードの獲得・育成にも貢献できる情報発信基盤として、多くの企業がその運用に注力するようになりました。

しかし、従来型のCMSではその役割を十分に果たせない場面が増えています。具体的には、ページ表示速度の遅さや、コンテンツ更新におけるIT部門への依存、さらにはWeb以外のチャネル(アプリ・SNS・サイネージなど)への柔軟な展開が難しいといった課題が顕在化しています。これらの問題は、スピーディーかつ柔軟な情報発信が求められる現代のマーケティング環境において、無視できない足かせとなっているのが現状です。

こうした背景を受けて、近年急速に注目を集めているのが「ヘッドレスCMS」です。JamstackというモダンなWeb構成と組み合わせることで、フロントエンドとバックエンドを切り離し、コンテンツはAPIで管理しながら、表示部分は高速で柔軟に構築できるという特徴を持っています。

この構成により、表示速度の大幅な向上、SEO指標(特にCore Web Vitals)の改善、そしてマーケティング部門による自律的な運用体制の構築が実現可能になります。さらに、Webだけでなくアプリやデジタルサイネージ、メールマガジンなど、複数チャネルへの一元的な情報配信にも対応しやすくなるため、企業のDX推進においても非常に高い親和性を発揮します。

今後のオウンドメディア運営において、「ヘッドレスCMSを前提とした設計」は、競争力のある情報発信基盤づくりにおける新たなスタンダードとなるでしょう。

ヘッドレスCMSがオウンドメディアに適している理由

従来のCMSが持つ最大の魅力は、エンジニアに依存することなく、マーケティング部門自身の手で情報発信をコントロールできる点にあります。これまで記事の公開や編集、キャンペーンページの更新といった作業には、都度開発リソースが必要で、タイムリーな施策展開が難しい状況がありました。しかし、CMSの管理画面を活用することで、非エンジニアでもコンテンツの追加・編集が可能となり、施策のスピードと柔軟性は大幅に向上しています。

しかし、一方で、一般的なCMSの構造には課題もあります。多くのCMSでは、ページ表示時にデータベースへリアルタイムでアクセスする設計となっており、これがページ読み込み速度の低下を引き起こし、SEOにも悪影響を及ぼす原因となります。特にGoogleが重視するCore Web Vitals(ページの表示速度やインタラクティブ性などのUX指標)において、この点は無視できない要素です。

そこで注目されているのが、「ヘッドレスCMS」と「Jamstack構成」の組み合わせです。ヘッドレスCMSは、コンテンツ管理と表示部分を完全に分離し、フロントエンドを自由に開発可能な構造を持ちます。これにより、静的サイトジェネレーターやCDNを活用した超高速なページ表示が可能となり、従来のCMSが抱えていたスピード面の弱点を一掃します。

結果として、SEO指標の改善、特にCore Web Vitalsの向上に大きく貢献し、検索順位の向上や離脱率の低下といった成果につながります。加えて、ユーザー体験の向上はブランド価値の強化にも寄与し、コンテンツの力を最大化するためのインフラとして、ヘッドレスCMSは今後ますます注目されていくでしょう。

国内オウンドメディアの成功事例

ライフネット生命:保険ジャンバラヤ

生命保険という難解になりがちなテーマを、誰にでもわかりやすく届けることを目的に開設されたライフネット生命のオウンドメディア「保険ジャンバラヤ」。このメディアでは、ポップな色使いや親しみやすいイラスト、さらに記事の読了目安時間や重要ポイントの表示といった工夫を凝らし、ユーザーが“流し読み”でも理解しやすい構成が特徴です。

当初は静的な構成で運用されていましたが、マーケティング施策を加速させるためにCMSを導入。これにより、マーケティング担当者がエンジニアの手を借りずに記事の作成・公開を行えるようになったそうです。その結果、コンテンツの更新頻度が向上し、保険に関するタイムリーな情報や知識を、よりスピーディーに発信できるようになっています。

CMSの導入は単なる運用改善にとどまらず、ライフネット生命の「わかりやすさ」「親しみやすさ」というブランド価値の発信にも貢献していると言えるでしょう。

導入CMS:microCMS
技術スタック:Next.js × Vercel

クラスメソッド:DevelopersIO

クラウドやAWSに関する情報を中心に発信するクラスメソッドのテクニカルブログ「DevelopersIO」は、月間100万PVを超える国内最大級の技術系オウンドメディアです。豊富な技術情報を高速で発信するこのメディアでは、以前はWordPressベースで運用されていたものの、アクセス増加に伴いサーバ負荷の問題が深刻化していました。

そこで同社は、ヘッドレスCMSであるContentfulと、フロントエンドフレームワークのNext.jsを組み合わせてJamstack構成へと刷新。これにより、静的なHTMLとして事前ビルドされたページがCDN経由で高速配信されるようになり、ページ表示速度が劇的に改善されました。

この高速化はユーザー体験の向上だけでなく、Core Web Vitalsの改善にも直結。Googleがランキング要素として重視する指標がクリアされたことで、検索順位も安定的に上昇するようになったと言います。ヘッドレスCMSへの移行は、単に運用効率を高めるだけでなく、SEOの面でも実質的な成果を生み出す戦略的な取り組みとなっています。

導入CMS:Contentful
技術スタック:Next.js × AWS

KDDI:KDDI トビラ

KDDIが掲げる長期ビジョン「KDDI VISION 2030」に基づく取り組みや、最新のテクノロジー活用事例などを紹介するオウンドメディア「KDDI トビラ」は、未来への戦略的メッセージをわかりやすく発信する場として運営されています。

サイト構成はシンプルながらも洗練されており、検索機能や人気記事のランキングなど、オウンドメディアに求められる基本機能を備えつつ、ページの表示速度が非常に高速である点が特筆すべき特徴です。

また、テキストによる読み物だけでなく、動画や図解といったビジュアルコンテンツを効果的に組み合わせており、最新技術や社会課題を“専門外の人でも理解しやすい形”で伝える工夫が随所に見られます。

ヘッドレスCMSとJamstack構成の採用により、ユーザーにストレスを与えない高速な体験を実現。これにより検索エンジンの評価も高く、発信力の高い企業メディアとしてブランド価値を高めています。

導入CMS:Kuroco
技術スタック:Astro × Google Cloud

西日本シティ銀行:LIFUQU note

「地域の元気を創造する」というビジョンのもと、西日本シティ銀行が運営するオウンドメディア「LIFUQU note」は、暮らしや人生を豊かにする情報を発信する地域密着型のメディアです。地方銀行としての信頼性と発信力を活かし、人と街に寄り添うコンテンツを通じて、地域活性化に貢献しています。

このメディアは、弊社がCMS導入を含む構築支援を行ったプロジェクトで、更新のしやすさと運用の効率化を両立する仕組みを導入しています。たとえば、同じカテゴリ内の記事や、同一ライターによる過去の投稿など、関連コンテンツの自動レコメンド機能を搭載することで、ユーザーの回遊性を高めつつ、担当者の更新作業の負荷を軽減しています。

また、記事下部には共通の広告訴求エリアを設けるなど、マーケティングとの連動性も意識した設計となっており、1本1本の記事が、読者との接点だけでなくビジネス的な価値にもつながるよう最適化されています。

地方銀行という枠を超え、地域と読者をつなぐ情報発信プラットフォームとしての役割を果たす「LIFUQU note」は、ヘッドレスCMSの柔軟性を活かした、地域創生型オウンドメディアの成功事例といえるでしょう。

導入CMS:microCMS
技術スタック:Astro × AWS

成功事例に共通するポイント

ここまでご紹介してきた4つのオウンドメディアは、いずれもヘッドレスCMSを活用して、情報発信とメディア運営の質を大きく向上させた成功例です。

その背景には、単にCMSを導入しただけではなく、「どう使うか」という活用戦略における共通の視点がありました。以下では、これらの企業に共通するCMS活用のポイントを紐解いていきます。

1. マーケティング部門主導での運用体制の確立

どの事例にも共通しているのが、エンジニア依存からの脱却です。
従来の運用では、記事更新や修正に技術部門のリソースが必要で、タイムリーな発信が難しい状況が多く見られました。

しかし、ヘッドレスCMSの導入により、マーケティング担当者やコンテンツチームが自ら記事を作成・公開できる体制が整ったことで、更新スピードが向上。施策の即時反映が可能となり、情報発信の精度とスピードが両立されました。

2. Jamstack構成による表示速度の高速化とSEO改善

特に「DevelopersIO」や「KDDI トビラ」は、Jamstack構成(ヘッドレスCMS+静的サイト生成+CDN配信)によって、従来型CMSの課題であったページ表示速度の遅さを克服しています。

この構成により、Googleが重視するCore Web Vitals(表示速度・インタラクティブ性・レイアウトの安定性)といったSEO指標が大幅に改善され、検索順位の安定や流入数の増加につながりました。

ページの読み込みが早くなることで、読者の離脱率が低下し、滞在時間が伸びるという好循環が生まれている点も重要です。

3. 更新の効率化と運用負荷の軽減

「LIFUQU note」では、記事カテゴリやライター別の自動レコメンド機能や、共通の広告表示エリアなどを設計段階から組み込むことで、コンテンツ制作時の手間を最小限に抑えています。

このように、事前に運用を見据えたCMS設計がされていることも、成功の大きなポイントです。技術的な自由度だけでなく、実際に運用する現場の負担を減らす仕組みがCMS活用の鍵となります。

4. 読者回遊・エンゲージメント向上の仕組みづくり

コンテンツは作って終わりではなく、いかに読者に複数の記事を読んでもらい、理解を深めてもらうかが重要です。

各メディアでは、関連コンテンツのレコメンドや、人気記事ランキング、動画・図解などコンテンツの形式や導線を多様化させることで、読者の回遊性と満足度を高めています。これにより、結果的にサイト全体のエンゲージメントとSEO評価が高まる仕組みが構築されています。

メンバーズルーツで支援できること

オウンドメディアの立ち上げやリニューアルを成功に導くためには、単にCMSを導入するだけでなく、自社の目的や体制に合ったCMSの選定、柔軟な設計、そして戦略的な運用体制の構築が欠かせません。

弊社では、こうした一連のプロセスを選定から設計・開発・運用まで一気通貫でご支援しています。
microCMS、Contentful、WordPress(ヘッドレス構成含む)など、複数のCMSに対応しており、それぞれの特徴を踏まえた最適な構成をご提案可能です。

また、テクニカルな支援だけでなく、SEO改善やUX設計、コンテンツ運用ガイドラインの策定といった、メディアの成果につながる施策の内製化支援にも注力しています。

「何から始めればいいかわからない」「今のCMSでは限界を感じている」といったご相談にも、業界・業種を問わず対応可能です。オウンドメディアを単なる“サイト”ではなく、“ビジネスを動かす資産”へと進化させるための伴走支援を提供いたします。

CMSは「導入するだけ」ではなく「活かす仕組みづくり」が鍵

ヘッドレスCMSは、表示速度の向上、コンテンツ更新の柔軟性、ブランド表現の自由度といった観点で、現代のオウンドメディアに最適なCMS基盤と言えます。

実際に、ライフネット生命、クラスメソッド、KDDI、西日本シティ銀行といった企業が導入を進め、情報発信力の強化やSEO改善、ユーザーエンゲージメント向上といった具体的な成果を得ています。

従来型CMSの限界を感じている方や、メディア運用を加速させたいと考えている方にとって、ヘッドレスCMSは確かな選択肢となるでしょう。

「自社オウンドメディアでも同様の改善を実現できるのか知りたい」という方は、ぜひ弊社にご相談ください。貴社に最適なCMS選定から導入・運用まで、戦略的に支援いたします。

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